眼鏡フレームに対してレンズカーブが合わないと外観や使い心地に悪影響。けれど、気配りできるお店なら大丈夫
眼鏡フレームに対してレンズカーブが全然違うのを入れると、せっかくの眼鏡が台無しになるというお話。あまりにヒドイと「私が注文したメガネだっけ?」状態になることも。
「そりが合わない職場の上司がいて苦労してる」、という愚痴を最近聞いてふと「そり」って何のことなのだろうと疑問に思いました。
そりが合わない、つまり人間関係において気心が合わない相手ってことですね。
どこからこの言葉が生まれたか調べてみると、日本刀と刀を収める鞘(さや)のそりが合わないという所からきているようです。
刀の反り(そり)具合はそれぞれ違うので、ピッタリ合う鞘を作るのもなかなか大変かもしれませんね。(日本刀については“特定の女性”のほうが最近詳しいらしいので突っ込まれそうですが)
さてさて、刀と鞘の反りが合うかどうかあるように、メガネフレームとレンズにも実はカーブが合うかどうかがあります。
カーブが分かりやすいのはスポーツで使うサングラスのようなものでしょう。大きく湾曲してて顔をすっぽり覆うような感じですね。
眼鏡ではフレームのカーブに合わせてレンズのカーブを決定するのがセオリー。
それぞれのカーブが大きく食い違うと苦労します。主にメガネを使ってる人が!
1、見た目が変わる、例:注文したときと出来上がりで雰囲気が違うなど
2、掛け心地がおかしくなる、 例:フィッティングしても後日ゆるくなるなど
3、寿命が短くなる 例:レンズが外れやすいなど
完全にピッタリ合わなくてもメガネは作れます。
しかし、カーブが全然合ってないようだと上記の3つのような弊害が出てきます。
なお、お客様がレンズカーブを指定するのは難しすぎます。これは眼鏡店の仕事なのです。
まともなお店なら大丈夫でしょうが、カーブの事なんて考えずに無視してるお店もあるでしょう。
詳しくは後ほど。
フレームとレンズのカーブが合うと良くなる3つのポイント
1、カーブが合うことでメガネの美しさを引き出せる
スポーツなどによく見られるサングラスは横顔までカバーするようにできております。
機能的であり、格好良さにも欠かせません。
レンズカーブの大小は見た目でハッキリと分かります。カーブの違いで雰囲気も変わります。
店頭に置いてあるときは見本のレンズが入っててカッコイイ。しかし、度数付きレンズ入れて完成したメガネの姿を見て「あれ?」という違和感があった。
これはレンズカーブが見本と違っていた可能性があるのです。
「私が注文したメガネだっけ?」と感じる原因になるのです。
一方、フレームとレンズのカーブが合う姿は美しい。メガネの枠にピッタリ沿うことでレンズの厚みも目立たずスッキリした印象に仕上がります。厚みも目立ちにくいメリットも。
ではカーブが合わないとどうなるか。まず見栄えが犠牲になります。下の図のようにレンズが前に出てきて何だかブサイクな姿に。レンズが前方に大きく出てくると「レンズの厚み」を強調してしまいます。
なんか思ってたメガネと違うと感じる原因になります。人によっては出来上がったメガネを見てガッカリすることに。
加工の時に工夫して多少フォローもできますが限界もあります。
フレームが持つ魅力を最大限にみせるための大事なポイントですね。
カーブが合うと掛け心地が安定する
基本的にレンズカーブが大きい、つまり湾曲したレンズが入るとメガネがキツくなります。
逆にカーブが小さい平らなレンズを入れると幅が広がります。
もちろん調整はできるます。しかし、合わないカーブのレンズを入れてしまうと安定しにくくなってしまいます。
例えば、大きくカーブするメガネに平らなレンズを入れるとメガネがゆるく広がりがちになります。
調整で狭くすることはできるのですが、時間が経つともとの広さに戻りやすくなってしまいます。「お店で直してもらったときは大丈夫なのに、使ってるとゆるくて下がるようになる」という原因になります。
逆に必要以上に湾曲したレンズを入れるとメガネの幅が狭くなりやすくなります。
フレームの形に合ったレンズカーブを選ぶことで、変形を抑えて良い掛け心地をキープしやすくなるのです。
4カーブ前後の例。
フランスのアイウェアブランド「J.F.REY」ブランドのラインの一つ「SOHO」シリーズ。
非常に軽量で徹底的にシンプル。細身の金属でレンズカーブの影響を受けやすいので、ご案内するときに注意が必要なデザイン。
海外ブランド眼鏡によくある5~6カーブ。サングラスにもよくあります。
違和感がない程度にお顔を包みこむ曲線美。普通のレンズでは魅力が半減してしまいます。
こちらは(株)福田時計店で正規取扱のある「J.F.REY」シリーズのうちの1本。ブランドが得意とする立体感を存分に楽しめるアイウェア。さわやかなブルーの色使いも見事。
8カーブレンズ。一目で分かるスポーツサングラス。
横までガッチリと顔を覆いかぶさるほどの曲がり具合。間違っても普通のレンズを入れてはいけません。フレーム幅が広くなって緩い下がるの原因になります。
日本人のための日本製サングラスQUAD(クワッド)。ロードバイク乗りの製作者によって生まれました。横まで見やすい視野の広さは横自転車をはじめ、スポーツを楽しむ人にうれしい仕様。そして日本人の顔に合いやすい鼻パッドが好評をいただいております。
カーブが合うとメガネの寿命が延びる!? 合わないレンズは外れやすくなる
メガネを拭いていたらポコッとレンズが外れてしまった!
もしかしたら、レンズのカーブが合っていないのが原因かも。
レンズカーブがメガネの枠と合わなくても付けることはできます。
ただ、無理がかかるのでレンズが外れやすくなるリスクが増えます。
家のなかであればまだしも、外出中に外れてしまうとキズやフレーム破損の原因につながります。
また、掛け心地が安定しないのもメガネが壊れやすくなります。
調整、調整、といじくってるとメガネフレームに負担をかけてしまいます。
「合わない環境に居続けると寿命を縮めてしまう」という言葉を聞いたことがありますが、眼鏡も一緒なワケですね。
カーブ指定レンズは価格が高い? 常識を変える「ニコン ビューフィット」レンズ
以上、レンズカーブについて話してきました。
もう一度言いますが、レンズカーブは眼鏡店が判断してご案内するべきものです。お客様が気づいて指摘するのは難しい話です。
こんなに大事なポイントなのにお店によっては軽視されてるようです。悲しい。
なぜ案内がないのか。理由は二つ考えられます。
一つとして「カーブ指定すると値段が高い」というのがあるでしょう。
なぜなら、ほとんどが特注品になるから。安くできる一般の在庫レンズと違って価格がどうしても高くなります。
「●●円ぽっきり」を宣言してるところではとても採算が取れません。
二つ目の理由として、店員の知識とやる気が求められるから。
良いメガネを案内するためには店員の知識が必要です。フレームと度数を見ただけで「あ、これは指定のご案内しないと」という判断力が必要になるのです。
何より「良いメガネをお渡ししたい」というやる気が大事。別にカーブがあってなくてもメガネとして成立はするんです。ただし、もっと良い物をと考えるとどうしても避けては通れないものなのです。
とはいえ、値段が上がるとなかなかご紹介しにくいのは事実。従来にも細かくカーブ指定ができるレンズはありましたが、オーダーメードのような扱いで結構価格が高かった。
そんな常識を打ち砕けるかもしれない、画期的なレンズが登場しました。
レンズメーカー大手「ニコン」のビューフィットのご紹介です。ワンランク上のレンズがだいぶ手頃な価格で実現されました。
2~8カーブまで対応。1きざみで細かく指定可能。薄型・UVカット・汚れ防止機能を標準装備。
ニコンのプロパー(正規)による豊富なオプションあり。
超薄型、花粉やホコリがつきにくい静電気防止、紫外線に反応して色が変わる「調光」、まぶしさをより防いてドライブやスポーツに役立つ「偏光」もご案内できます。
従来のレンズにプラスアルファ程度の金額で実現。詳しくは店頭にてご案内いたします。
レンズカーブの例で紹介したJ.F.REY。おかげさまで男女ともにご好評いただいております。
豊かなカラーリング、立体感を演出する凝ったデザイン、他とは違う個性を持ちながらお顔に馴染むアイウェアです。
フランス製の魅惑のメガネ、店頭でお気軽に試すことができます。
ぜひ、ご来店をお待ちしております。
見え方の確認無料 店舗情報はこちら
群馬県桐生市で創業60年以上。宝石・メガネ・時計の(株)福田時計店。
見え方の確認やメガネのご相談無料。認定眼鏡士在中店。
営業時間9:40~18:40
定休日 水曜日・日曜日
住所 群馬県桐生市東町808
TEL 0277-45-2383
次世代に残したいメガネがある 目指せ、桐生市の眼鏡マエストロ
宝石・メガネ・時計の
(株)福田時計店