劣化ではなく進化と捉えるメガネを掛ければ、広い心を持てるようになる……かもしれません
メガネは一般的に買った状態が最高で、使っていくうちにキズや塗装が剥がれなど色落ちして劣化してしまいます。
高度な表面処理をしてもいずれ劣化は避けられません。
ならばいっそのこと、最初から剥がれるのを想定したデザインで格好良くしよう。そうして誕生したのが「経年侵化」。
持ち主が使い込むことで色落ちなど変化していき、自分だけのメガネとして完成するという考えです。
つまり、劣化ではなく侵化。実に痛快です。
desigh88(デザインハッパ)さんがまた心踊るメガネを世に送り出してくれました。
「経年侵化」。群馬県桐生市の(株)福田時計店が取り扱う鯖江メガネの中でも異彩を放つアイウェアをご紹介いたします。
フレームの色剥がれを劣化ではなく変化と捉えるその姿勢、掛ければ広い心を持てるようになったりして。
見た目はもちろん、ユニークで機能的なメガネを手がけるデザイナーの新作メガネをスポット入荷しております。
詳しくは後ほど。
劣化ではなく変化を楽しむメガネ「経年侵化」
見た目で「重そう」と敬遠した方へ、損してます
石彫シリーズでも好評だった人工御影石をフレームに採用しております。
ナイロンとカーボンの混合樹脂です。見た目よりずっと軽くてキズにも強いです。
なんだか重そう、と手に取るのを避けてしまってはもったいないです。
新品だけど時を刻んできたような落ち着き感、続きは持ち主さんの使い方次第で完成します
カラー名は「疾風のごとく駆け抜ける」略して「緑」。
念のためお伝えしますが、新品でこの風格です。
ここから日常で掛け続けていくとどんな雰囲気になっていくのでしょうか。続きはメガネの持ち主さん次第という“未完成”さもあるのが素敵です。
ネジ周りに緑青のようなサビが見られますが、こちらは塗装です。
強度にはなにも問題ないのでご安心を。
氷のように輝くテンプル チタンアイスの美しさ
つい正面ばかりに注目しがちですが、メガネの腕(テンプル)も実は凝った作りがみられます。
カラー名は「チタンアイス」。チタン材に特殊な加工を施して氷のようにキラキラ光るようになっております。
光に当たるとわずかに輝く質感が心地よい仕上がりになってます。
波あり捻りありで立体感を演出する形も見ていて楽しいです。横顔もスマートにみせてくれます。
掛け心地の微調整もバッチリできます。このあたりはさすが鯖江のメガネらしいです。
メガネを置いているときにも こだわりを
テンプル裏側は特徴的なロゴがしっかりとあります。メガネを畳んで置いておくときにも見えるよう配慮されています。
なお、メガネを掛けているときは内側になるので外からは見えません。
普通はあまり注目されることがないテンプル裏側までニヤリとさせる仕掛けがあるのがdesigh88さんらしい良さです。
エイジング加工全開、デザイナー自身が一つひとつ手作業で塗装している世界に1点モノのメガネ
スクエアタイプのメガネフレームです。お顔に力強さを与えてくれるでしょう。
実は左右非対称です。左レンズ外側のフチがザクッと切り取られたような形になってます。
左右の形が同じでなければならないなんてルールはありません、格好良ければOKです。
プラモデル作りが趣味のデザイナーが自ら塗装、こだわり全力全開
特注カラーです。
カラー名は「サビとデニムと男と女」、略してサビ。
深く考えず感覚で楽しみましょう。
エイジング加工が施されています。ベースのデニムブルーを一旦削り落とし、数色の色を重ねては削りを何度か繰り返した経年侵色塗装です。
実は一つひとつデザイナー自身が塗装をしています。
設計と製作の両方に携わることで作りたい理想のメガネを実現していると言っていいでしょう。まさに最強。
デザイナーの趣味がプラモデル作りとだけあって、技術もこだわりも全力全開です。
画面だけでは完全には伝わらないので、ぜひ店頭で見て触ってお確かめください。
少し離れた所から撮影。フラッシュで光を当てているので色が分かりやすいです。
実際の環境だとフレームの色はもっと落ち着いた感じになります。
メガネを掛けて使っていくオーナーによって完成されます。
使い込んでいくことでダメージを受けて色落ちや剥がれが起こります。
別にそれでいいのです。世界にただ1つのメガネとして完成されるから。
何だかロマンを感じます。
長く使っていくと避けられないキズや塗装剥がれを味にする、掛ければ心が広くなるかも
2つは同じ型番ですが色合いや模様が微妙に違っております。
手作業で塗装されているため、同じ型番でも細かな模様や色が違っています。
下のメガネはスタッフ私物です。
掛けやすさは同社の「石彫シリーズ」と同様にズレにくく快適です。
コンセプトの関係で今回の「経年侵化」ではズレにくさに貢献するサイドのパッドがありません。ですが、変わらず安定した掛け心地で心配はいりませんでした。
さっそく息子がメガネを手にして床に落としてくれました。けれど、それほど気になりません。
なぜならキズや塗装剥がれも「味」として受け入れられるから。
寛容な広い心を持てるようになるメガネとして長く愛用していけそうです。
店舗情報
群馬県桐生市で創業60年以上の(株)福田時計店はメガネの国家資格「1級眼鏡作製技能士」在中店。
見え具合の確認無料。
メガネに関するご相談お待ちしております。
メガネフレームはメガネの名産地「鯖江」のこだわり品を多数取りそろえております。
現在、「鯖江メガネ約100本入荷」キャンペーン開催中。
他ではあまり見かけないフランス製のアイウェアなども取り扱いしております。
レンズは日常生活に役立つものを中心にご提案できます。
まぶしさを減らして快適な見え方を実現できるレンズなどでお悩み解決いたします。
店舗へのアクセスについて
営業時間 9:40~18:00
定休日 水曜日と日曜日
住所 群馬県桐生市東町808
電話番号0277-45-2383
店舗駐車場4台分あり
目指せ!眼鏡マエストロ メガネに関するお役立ち情報を発信中
次の世代に伝えたい、残していきたいメガネがある。
眼鏡マエストロ(達人)を目指して活動中。「1級眼鏡作製技能士」を取得してまた一歩近づきました。
メガネについて役立つ情報や似合うメガネ選びのポイントなどについて、ブログ記事で情報を発信しております。
今回は鯖江メガネdesigh88(デザインハッパ)さんの新作眼鏡フレームのご紹介でした。
メガネってお店に並んでいる新品のときは割とどんなメガネでも素敵なものです。
しかし、使い込むとどうしても痛んできます。
いわゆる良いメガネは型崩れしにくかったり、表面処理がしっかりしています。
それでも劣化はしてしまいます。
新品のときが最高の状態であとは下がっていくのみ、分かっていても寂しいものです。
ならばいっそ、最初からエイジング加工しておいて変化を楽しめるようにしているのが「経年侵化」の狙いです。
大げさに言えばメガネの常識を変えてます。とても面白い考えで格好良いと思います。
IOFT国際メガネ展示会2023にてテクノロジー部門で受賞するなど、注目を集める意欲作になっております。
変化を認められる寛容な方、もしくは広い心を持ちたいと思う方にぜひ手に取っていただきたいアイウェアです。
宝石・メガネ・時計の
(株)福田時計店